雪国のドライバーは、雪の季節を乗り越えるため、多額の出費を強いられています。
四駆車や寒冷地仕様車の購入、スタッドレスタイヤの購入、チェーンや雪落としグッズなどの雪対策用品の購入、そして燃費が落ちることから燃料費の出費などきりがありません。
事前に準備しておくとよいものや、常備させておくとよいもの
車
全ては車の特性を把握する事から始まります。
- 駆動(四駆の場合はそのシステム)
- 車重
- ボディ形状
- 最低地上高
- 燃料の種類
- タイヤの種類、使用年数 など
車の特徴
- オフロード系=駆動◎ 制動△ 走行◎
- 四駆乗用車 =駆動○ 制動○ 走行◎
- FF、FR =駆動△ 制動△ 走行○
- FF軽自動車=駆動△ 制動△ 走行△
- 車重=駆動 : 重い>軽い
- 制動 : 重い<軽い
- 走行 : 重い>軽い
雪道では低速走行が多く、低速トルクの太いエンジンが使いやすいです。
車は四輪駆動車に乗ったほうがよいでしょう。
一年の中で四輪駆動を必要とするのは何ヶ月もありませんが、雪道での威力、安心感にはかえられません。
多額の出費は雪道の安心運転のためといってもいいと思います。
重い車は雪を踏み分ける感覚があり、多少の深雪の中でも耐えられます。
但し、車重が2tを越すから滑り出したら止まらないので気をつけましょう。
軽自動車は車重が軽いため路面によっては突然スピンするなど安定した走行が出来ないことがあります。
【楽天Car車検】予約&実施で最大2500ポイント! 郵便番号から検索・比較!
タイヤ
雪道走行は車の性能よりタイヤの性能で決まります。
夏タイヤは論外といっていいでしょう。
オールシーズンタイヤも新品なら雪の種類によってはなんとかなりますが、アイスバーンなどでは大変危険です。
また、駆動輪だけスノータイヤを履いても意味がないので要注意です。
多少の気休めにはなりますが、ブレーキングでは激しく横に振れます。
四輪ともスノータイヤにするか、チェーンを履くようにしなければなりません。
スノータイヤの制動力はゴムの柔らかさで決まるので、使い始めにはゴムを手で掴み、柔らかさと溝の深さを確認しましょう。
弱点:雨の日はトレッドパターン(縦の溝が細い)の関係から走行性はよくありません。
スタッドレスタイヤになってからは、ゴムの柔らかさを保つため、ゴムが劣化する前に新しいタイヤを履くことにしたほうが良いでしょう。
二年間で新しいスタッドレスタイヤに交換することが一般的だと思います。
バッテリー
車はバッテリーがなければ始動しないもの。
冬は始動時や走行時の使用量が増すので、冬になる前に点検し、弱くなっていたら新しいものと交換しておきましょう。
その際は、容量の大きいものを購入すると安心です。
冬場ほどバッテリーの重要性を認識することはありません。
ワイパー
冬になる前にワイパーゴムを替えましょう。(雪専用のワイパーもある)
ワイパーを甘く見ると降雪の際に何度も車外に出て雪を払わなければなりません。
長時間屋外に駐車する時や夜間はワイパーを立てておきましょう(リアも)。
これは雪の重みでワイパーが破損したり、寒さでガラス面にゴムがくっつくのを防ぐためです。
ウインドーウォッシャー液も不凍のものを使うようにしましょう。
バッテリー・ケーブル
バッテリー上がりの際に他の車のバッテリーと繋ぎ、電気を供給してもらうためのブースターケーブル。
ケーブルは容量の大きいもの、そして長いものがよいでしょう。
短いケーブルは車の位置によっては、届かないこともあります。
長いものが無い場合は2本用意しておくとよいでしょう。
バッテリー上がりの車にケーブルを繋いで始動した時の感謝のされ方は半端ではありません。何度か助けてもらったことがあると分かりますが本当にありがたいものです。
バッテリーブースターケーブル – 通販 | Amazon.co.jp
ワイヤー(ロープ)
車が脱輪したり、吹き溜まりに突っ込んだりして脱出できなくなったとき、他の車から引っ張ってもらうための牽引用ワイヤー。
長く強いものものがよいでしょう。
フック付きで簡単に装着できるものがベスト。
タイヤ交換と器具
タイヤ交換用の器具。冬を前に点検を行います。
雪国のドライバーは年に二回、夏と冬のタイヤを交換しなければなりません。
11月下旬と3月下旬が定番ですが、天気予報を見ながらの作業になります。
自分でタイヤ交換を行う人とガソリンスタンドや車屋で行う人がいますが、自分で交換することで、緊急時への対応の練習になるし、タイヤの状況も把握できるのでこの作業は自分やるのもいいでしょう。
ガソリンスタンド等に頼むと、作業料が一本500円くらいから1000 円ほど掛かります。
作業を始めてから、全て交換し、タイヤを物置に入れるまで約40分。軽自動車は半分くらいでできます。
チェーン
四輪駆動車で雪用タイヤを履いていればほとんど必要ありません。
FF、FR車はスタッドレスタイヤでも準備しておくと安心です。
購入は量販店がお勧め。
※急にチェーンが必要になってもタイヤに合ったサイズが無いときがあるので、事前に購入しておきましょう。
経験上、スキー場などのガソリンスタンドでは値も張ります。
また、チェーンを張るゴムは切れる事もあるから予備を用意しておきましょう。
更に、チェーンが切れた時の為に予備のチェーンを用意しておけば万全といえます。
チェーンの修理用に太い針金、ペンチもあるともはや完璧でしょう。
砂袋
FR車は駆動輪に荷重が掛からないため、空転し易いです。
重いほど効果が上がります。
それを防ぐために、重しとしてトランクの後輪の位置に左右一袋ずつ砂袋を積んでおくとよいでしょう。
この砂袋は、後輪が空転した際にタイヤに塗布し、路面に撒くと、摩擦力が増し発進し易くなるという優れものです。
砂袋に砂を入れ、タイヤが空転した際には砂袋を空け必要な場所に撒きます。
砂袋は二重にすると砂がこぼれなくいいです。
後輪のタイヤの上に砂袋を置きます。重量が大きいほど効果はあります。
タイヤの前後及びタイヤに砂を塗布します。
Amazon | WING ACE (ウイングエース) 土のう袋 ブルーライン 50枚入 48cm x 62cm PE-104 | ガーデン
防寒具
雪の車外で作業できるように、防寒具を準備しておきましょう。(帽子、コート、手袋、長靴)
吹雪の車外は大変厳しい状態になるので防寒具、手袋、長靴は必携です。
ホームセンター等で売っている寒冷地用作業ゴム手袋がおすすめです。
安く(1,000円程度)暖かく、絶対に濡れません。除雪作業にも便利です。
雪・氷落としグッズ
車に積もった雪を落とすものと、ガラスの氷を落とすものを常備しておきましょう。
雪はホウキ状のものかスポンジタイプ。氷はプラスチックのものがよいです。
凍結したフロントガラスにはスプレー式の除氷剤が瞬時に溶かしてくれるからお勧め。
鍵穴が寒さで凍結し、ドアロックが開かなくなることがあります。
鍵穴の凍結防止用に潤滑油(錆止め剤)を注入すると凍結しません。
脱出用具
車の下の雪を取り除いたり、駆動輪の除雪を行う為に、スコップがあると安心です。
スコップは金属製がベスト。毛布も脱出には効果的です。
毛布は荷物の梱包や寒さ避けなど多用途に使えます。
三角板・発煙筒
雪道でトラブルが起きた際には、他の車にその状況を伝える道具が必要になります。
吹雪や夜間でも見えやすく、遠くからでも確認できる三角板や発煙筒を常備して置くとよいでしょう。
※車を停車するときの注意としては、車線を塞ぐ形で停めないこと。
車がスリップして突っ込んでくることもあるので、車を道路に停める際には周囲に注意を払い路外に停めるよう努めましょう。
冬期間は雪対策の品物で車の中が雑然となっていますが、いざという時の備えなので仕方ありません。